二上山の頂から高千穂を見下ろしてみると、高千穂神社の森が遠くに見え、二上山とそれをまっすぐにつなぐ線上の向こうに天の岩戸神社が位置していた。三つの霊地が一直線でつながっていた。
「神社の系譜(宮元健次著)」を読んで、地元はどうかなと思い付き、ひょっとして大発見では?なんて思っていましたが、やっぱり先に気付いてる人は居るわけですよね。しかもGoogle Earthなんかに頼らずに。
神話の考証がとても面白い本でしたが、天孫族=侵略者と言い切り過ぎている怖さも感じます。虐げられた過去を忘れてはならないけれども、過去に囚われ過ぎて未来が創れなくなってしまうこともまた避けなければなりません。せめて猿田彦とウズメの邂逅くらいは融和の物語だったと信じたいところですね(本書で猿田彦は、まっさきに侵略軍に投降した情けない神様と評されています)。
月並みな表現しか思いつかないのが悔しいですが、この郷には壮大なミステリを紐解くようでゾクゾクする発見が次々にあります。次回のブラタジリ(勝手に命名した史跡探訪ツアー)が楽しみです。