空即是色

書家の黒蛇さんに書いて貰った色紙をレーザーカッタで刻印したバングラディッシュ産の牛革トレー。不思議なご縁と不思議な組み合わせに、この不思議な流れを持った文字を眺めていると、なんだか心拍数が勝手に上がってくるような感じがします。

仏教の根本原理とされるこの言葉が、コンピュータの基礎である2進数を想起させるのは、おそらく偶然ではないと思います。アジャイルなシステム開発と同じように、人間の知性や文化もおそらく、改廃と新装を繰り返しながら、螺旋状に発展してきたのではないでしょうか。

色即是空

追加工事

センシティブな内容なので、ちょっと躊躇われましたが、なかなか稀有な事例だと思うので、もしかして誰かの役に立てば…。(将来の備忘も兼ねてます)

今年(2018)の初め頃から、実家の土地を一部譲り受け、大東建託のアパート建設を進めています。工場の跡地であったために、土地の形状が複雑で、一部に倉庫が建っていたり、コンクリートが張ってあったりしていました。これらを全て除去する、というところから工事が必要であり、外構工事費が全体の17%くらい計上されていました。細かいことはよく分かりませんでしたが、先方の言葉を信じて契約・着工まで進みました。

事件はこの直後に起こります。8月の後半になって、「地盤が想定よりも緩く追加の杭打ち工事(約200万円)が必要」と連絡が来ました。コンクリートに覆われていた部分の地下の状態が悪く、よくよく調べると、工場ができる以前は田んぼとして使われていた土地だったとのこと…。今更、融資のやり直しも出来ず、結局、自己資金を投入することに。

予見できないトラブルというのはつきものなので、くよくよしても仕方がないのですが、それなりにインパクトのある金額です。コンクリートが張ってあった以上、仕方がなかったのかもしれませんが、第三者に地盤の調査を依頼(もしくは相談)しておけば、ひょっとして予見できたのかもしれません。それよりなにより、自分がもっと地元や近所の年配の人たちと仲良くしてて、「あそこは昔、田んぼだったんよ」と一言でも聞かされてたら、契約の前にピンと来ていたかもしれません。

そもそもアパート経営という「業」自体が今後どうなっていくか、難しいところはあるだろうな、という覚悟はしています(建てて放ったらかしで、勝手に利益を生むなんてことは難しくなるはず)。

賃貸住宅融資、支援機構が厳格化 サブリース巡り懸念

今回建築を進めている地域の人口が12000人程度(年々微減)に対して、空き家が600戸も存在します。数字だけで見ると完全に供給過多なんですが、実際に人が住める状態ではなかったり、持ち主が売ったり貸したりをしたがらないケースが多い印象を受けました。その意味で、まだ(本当に供給過多になっている地域に比して)建築の意義がある、と考えましたが、社会認識や法律が少し変わるだけでバランスが一変しそうなので油断は出来ないだろうなと思います。

Aoreco2018

青島こどものくにで開催されたInstagramのコンテストに参加してきました。コンテストといっても、それほどガチなのではなく、審査基準もルールも色々と緩やかな感じです。

一応、企業スタッフという肩書なんですが、とくにこれといってお手伝いすることもなく、また、ITエンジニアをやってると言っても、Instagramの使い方も高校生の方がよっぽど詳しいという状況でしたが…(^^;

海辺を半日散策して面白いものを見つけて写真を撮る、という行為を楽しめる人たちが沢山いる、という状況がワクワクします。広々とした土地や海も、あえて悪く言えば「何もない」ところです。テーマパークやショッピングモールのように周到に用意されたエンターテイメントも良いですが、そうでないところからワクワクすることを見つける力を持った人が集まったら、それこそ本当にシリコンバレーみたいなイノベーティブな場が出来ないかな?と密かに期待しています。

東京商談会

台風をかわすように1泊2日で東京へ。八重洲で開かれた商談会に参加して来ました。以下は冒頭の講演内容の要約です。

住宅を建築する際に「『明るい台所』が欲しい」と施主が要望してきたら、設計者の側は、家族やゲストとの会話が自然と出来るような形(例えば、対面型や島型)のキッチンを提案するのではないでしょうか。もちろん、照明や採光も大切なファクタではありますが、互いに完成形をイメージしながら最適解を導いていくプロセスをなんとなく期待できます。ところが、ITシステムとなった途端に、専門家に任せるとなりがちなケースが(残念ながら)とても多いのが現状です。施主からただ「明るい台所」とだけ言われて任されっきりになった現場では、レイアウトはさておき、LEDの明るさや消費電力ばかりが議論されることになります。下手をすると、全面ガラス張りのキッチンが出来上がったりするかもしれません。「言われた通りに作ったのに…」と「これじゃない」のお互い不幸な状況が生まれがち、です。

講演のなかで「対話の中でITは経営の力となる」と仰られていた言葉が、まさにその解の一つです。設計者(ITの専門家)と施主(ビジネスの責任者)が、密に対話を続けることが最も大切です。さらに言うと、対話に重要なのは現在の立ち位置ではなくて、お互いに相手のことをさらに知ろうとするベクトル(姿勢)です。ベクトルが向き合っていれば、言葉も宗教もあらゆる常識が異なっていても、いつかは理解しますが、平行、あるいは離れていては永遠にうまく行きません。

商談会では、この講演の後に、自社の紹介をさせて頂く時間がありました。弊社のプロトタイピングのサービスも、こういった齟齬を最初になるべく避けて、お互いに価値のある仕事をしたいという思いで企画したものです…と伝えたかったものなのですが、全然うまく伝えきれなかったような…(^^;

オトナのプログラミング道場

38歳

どう言い訳しても「アラフォー」な年齢になってしまいました。「不惑」の40まであと2年。こうして時々ブログにでも書いていないと、何がなんだか分かんなくなってしまいそうなくらい目まぐるしく人生が変化しています。

ままならないことも勿論あるんですが、そういう大変さとか難しさも含めて人生なんだと思えれば、意外となんとかなっていくような気がします。嫌われてもいいし、偽善と言われてもいいから、良いと信じることを、どんどんやっていきましょう。間違ってるなと気付いたら、軌道修正すれば良いんです。

[映画] Ghost in the shell

スカーレット・ヨハンソン主演の実写版。ディストピアな未来を描くSFが流行るのは、リスクを大きめに見積る安全側の思考回路が働いてのことであって、ネットとAIが統べる現実の未来はもう少しマシなものになりそうだな、という思考は楽観的でしょうか。この映画とは違ったSF世界を描く、森博嗣のWシリーズを書かさず読んでいて、時々、そんなことを感じます。

もちろん、何もかもが最良の状態になるということはないのですが、宗教や科学が目指してきた理想に少しずつ漸近させようとする意志が世界中に散らばっています。何を持って「良い状態」とするのかという問いは哲学的ですらありますが、それぞれの「良い」を最大限尊重し持続できる仕組みを作ろうとするメタ認識が世界中で共有されつつあるように感じることがあります。

開発終盤戦

おかしいな、と思ったことを素直に言える空気を維持すること、システムに不具合があったときに、「ここが変です」と声を上げることが意外に難しい場面があります。自分の責任にされてしまうのではないか、あるいはその部分を担当した人を責める結果になってしまうのではないか。

本来は「トラブル vs 開発チーム」という構図のはずなのに、徐々に生贄探しが始まります。「○○のせいでこうなった」と自分以外の要因に帰してしまうと、その後、考えることが減るので、精神的には随分と楽です。本能的に思考がそちらに向かうのは致し方ないこととして、そこから一歩ひいて状況を俯瞰し、次善の手が打てるリーダーが居るかどうかがプロジェクトの成否に大きく関与します。

[映画] 素晴らしきかな人生

原題は「collateral beauty」。辞書をひくと「付随する、並行した」というちょっとピンと来ない訳が並んでいます。字幕では「オマケ」と訳されていたかな?何を観ても泣けてくる年頃ですが、そもそも誰が観ても泣けるように色んなパターンの人生が織り込まれて過ぎているような気も(^^;

不幸な部分ばっかり見つめていても仕方なくて、その周辺にある「オマケ」を上手に拾って集められるようになると、まあ人生そんなに悪くないかな、って思えるようになるはず。

要件定義・受託開発

違和感があれば、直接当事者に問いただすべきであって、他所であーだこーだと持論を述べるのは正しいやり方ではない、と考える一方、ちょっとこれは変じゃない?という小さな声が集積して、ある日、閾値を超え、世の中を一変させる可能性も信ずるに足る世の中になっていると思います。

長年、システム開発の仕事に携わってきて、ほとんど成功らしい成功を体験したことがないのですが、様々な失敗パターンは見てきました。技術や予算的な制約が理由として後付けされることが多いですが、結局のところ、あらゆる原因は人と人とのコミュニケーションの問題に終始します。

発注側は、プロジェクトの本質をいつまでも理解しない実装側に苛立ち、実装側は、ころころと要件を変えて要望してくる発注側を疎ましく思う。段々と会議で発言をするメンバーが減っていき、期限や構成の見直しを提案が出来る空気は無くなり、良いアイデアも出なくなる。来るべき破綻の日になるべく自分のダメージを減らすポジション取り合戦が始まり…。

発注側は、プログラミングやコンピュータに関して素人だし、実装側は、逆にシステムが実現しようとするビジネスロジックに関して素人です。お互い相手の領域が分かってないからこそ、パートナーとしてタッグを組む価値があります。このベクトルが正しく向いていれば、最初は途方もなく思えた課題でも意外に難なくクリアすることができます。

助成金

「xxに対するxxを助成します(=お金を出します)」という制度が、今の日本には沢山あります。それぞれの目的があって十把一絡げには出来ないのですが、私は、原則として病院で貰う薬のようなものだと考えています。健康的で自立した生活を目指すなら、無いほうが絶対に良い。慢性化した何らかの症状から抜け出すために一時的に頼るだけのもの、という意識を見失わないことが大切です。