失敗

経営者の仕事は、リスクを最低限に抑えたり、失敗を防いだりすることではない。リスクをとり、避けられない失敗に耐えられるだけの強靭な組織をつくることだ。

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「失敗は許されない」という場面は、どんな分野のビジネスでもあります。直接的に人命に関わらなくても、規模が大きくなるほど、小さな綻びが大きな影響を及ぼし、その波が再び局所化する時、その当事者の人生を左右するほどのインパクトとなることだって起こりえます。例えば、ちょっとしたオペレーションのミスで大量の誤発注を飛ばし、数億円規模の損失を出してしまって、それを個人の過失として断罪されたら、大抵の人の人生は大きく損なわれるはず。

そうしたリスクを分散するために組織として動く、というところまでは大抵の管理者なら理解できると思いますが、その一つ上の視点を持つことは難しいかもしれません。組織として成長を続けることは、変化を続けることであり、変化を拒絶する(=リスクを許容しない)姿勢は成長を拒絶することと等価です。つまり、「失敗もある」という前提で全てを構築しない限り、成長は無く、成長を止めた組織は緩やかに衰弱します。