トリアージとは、災害や事故などで多数の負傷者が同時に出た場合の治療の優先順位のこと。普通は重傷者からなんですが、戦闘状態にある軍隊では軽症者を優先する場合もあるんだそうです(治療後すぐ戦線に復帰させるため)。
システム保守の現場でも似たようなことは起こります。同時多発的に、複数の復旧の要請が届いた際に、何を優先するか、という悩みがあります。そのシステムが支えるビジネスとワークフロー(業務)への影響の大きいものから、というのが原則となるでしょう。その判断が難しければ、復旧への見通しが立ちやすそうなものから、でしょうか。なかなか、明確な基準を作るのは難しいです。
経験不足のエンジニアの場合、「早く直せ!」という怒号の大きさがそのままトリアージの判断基準となってしまいがちです。本当の負傷者は、叫ぶことも出来ず、痛みに耐えてじっとしているものです。そういう箇所を冷静に見つけて対処できるエンジニアであらねば、と思います。